活動記録2023/11/10 
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「当基金代表の助安博之の父、環境人として世界を渡り歩いた助安由吉逝去 88才」

私の父、助安由吉が2023年10月31日に息を引き取りました。88才でした。生前に親しくして頂きましたこと、故人に代わりまして厚く御礼申し上げます。ここに大尊敬の父の生い立ちなどを書かさせていただければと思います。

父は「地球」のことも自分のことのように考えていました。「世界平和」「温暖化」「脱原発」のことなど・・・取材で北極やインディアンの聖地やヒマラヤや・・・ヒマラヤは英語も喋れないのに、一人で現地シェルパー10何人引き連れて3度ほど登っています。世界各地で取材をし、それらの環境本や心作りの本など100冊以上出版しています。


🌎「世界平和」・・・これからのこの世界を救うのは、1989年にノーベル平和賞受賞のダライ・ラマ14世だと信じ、「チベット教育サポート基金」を1991年に起ち上げます。チベットが中国の武力行使で700年の歴史があった国が奪われてしまい、現在100万人ほどのチベット人がインドに亡命しています。しかし、亡命中のチベット人は世界中からの援助に頼らなければなりません。特に教育は重要なのですが、インドに亡命中のチベットの子ども達は、インド校に混じって勉強しますが、カースト制がまだまだ残るインドでは、インドの子どもたちは昼ご飯を教室で食べるのですが、チベット人は雨の時でも外の屋根の軒下で食べている姿を見て、これではいけないと思い「チベット教育サポート基金」を設立。チベットの子どもたちの毎日はお祈りから始まります。その祈りは、いつも、自分たちや自分たちの国のためではなく、世界の平和のために捧げられています。こんな素晴らしい人種が、世界を変えてくれると思っているのです。

チベット人だけの学校も作りました。校舎2棟、男子寮、女子寮、職員寮、体育館、医務室(備品も全て)、図書館(書籍も全て)・・の大学のようなチベットモデル校も作りました。これらは日本の皆様の寄付を募ってです。ちなみに父の作ったこの「チベット教育サポート基金」は20年以上にわたり、世界中の民間ボランティア団体の中でも、世界で一番寄付額が多かった団体となっています。以下活動の一部をご参照ください: http://www.yasuragi.com/tibet/report.html



🌍「温暖化」・・・国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)は世界中のトップが集う「温暖化会議」で、1995年にドイツで第1回目の「COP1」が催され、2023年にはドバイで「COP28」が催される毎年の世界会議です。その第3回目、語り草にもなっている「COP3」は日本の京都で1997年に開催されましたが、議長国の日本がお粗末なこと・・・したがって、この30年で温暖化は益々スピードアップして、とどまることがありません。30年前は「熱中症」なんて言葉も無かったのですが・・・その「COP3」の実況を父と私でTVで観ていたのですが、そこでキリバスの高校生が温暖化会議のオフィシャルではない野外の駐車場で「私達の国は温暖化で沈んでしまいます。助けて下さい」と訴えているのを観て「温暖化で沈んでしまう国があるのか!!」となり、父から「来月キリバスに行くぞ!」とのことで、父と一緒に10日程滞在して作った写真集が以下です。キリバスの大統領にもアポなしで頑張って面会を申込み、インタビューも録り、本に載せています。当時はまだ「温暖化」なんていう言葉も浸透していない頃でした。私が写真担当、父が本文。





とにかく「地球は自分の体の一部」と思う人で、地球が傷んでいくことが我慢できない人でした。日本でも「地球のこと」を真剣に考えている人は多いですが、その方々からも父助安由吉の名前は知られています。 父は世界中を渡り歩きましたが、こんなこともあります。ネパールの道端である青年に会い「皆が手軽に泊まれるような施設を作りたい」と熱心に語られ、それに賛同をし、惜しげもなく100万円ポンと渡したそうです。ネパールの100万円の価値は日本の10倍ですから1000万円の感じです。その100万円をもらった青年はちゃんと宿泊施設も作り「スケヤス ホテル」と名付け、今でもネパールに「スケヤス ホテル」という宿泊施設があります。



父は寿司屋に皆連れていっても、皆に美味い寿司を食べてもらって、自分は玉子と味噌汁だけでOKの人でした。皆が喜べばすべてOKと思う人でした。

父なき今、私たちは、その父の「目的」を少しでも遂行するために日々精進し、皆ともども進んでいこうと思っております。引き続きよろしくお願い申し上げます。

クリスマス島クリーンアップ基金 代表幹事 助安博之
 
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