●温暖化対策を訴えるスウェーデンの16才少女の学校ストで、世界が動きはじめました。
16才のスウェーデン人の高校生のグレタ・トゥーンベリさんが、気候変動の危機を訴える抗議運動を続けています。
4月21日にロンドンで行われた集会には何千もの人が集り、そこでトゥーンベリさんは以下のように述べています;
「人類は分かれ道に立っています。政治家や権力者は長い間、気候や生物学的な危機に立ち向かうようなことを何ひとつせず逃げてきました。しかし私たちが、これ以上彼らが逃げ続けないようにしていくのです」
トゥーンベリさんは、2018年8月から毎週金曜日に学校を休んで首都ストックホルムの議会の前で座り込み、地球温暖化対策を呼びかける活動を一人で始めました。この活動が世界各地に広がっているのです。
ベルギーのブリュッセルに、2月21日、中高生ら約10,000人が集まりました。そこでトゥーンベリさんは「私たちは、今、起きている気候変動に注目すべきだ。そうしないと、これまでに築き上げてきたものが台なしになってしまう」と述べ、温暖化対策の必要性を訴えました。
この2月21日には、高校生1万人がデモ(1万人も!!)。地球温暖化対策での政治家ら大人の行動は怠慢だとして抗議する高校生らのデモが、首都ブリュッセルなど各地で行われました。
若者の声は温暖化対策の強化を各国政府に迫る圧力となっています。ドイツ政府の諮問委員会は今年1月、2038年までに石炭火力発電所を全廃し「脱石炭」を行うように答申しました。ベルギーでは、温室効果ガスの排出量を50年までに1990年比で95%削減することなどを盛り込んだ法案審議も国会で始まりました。
日本では、未熟な「子供」は学校の勉強に専念しなさい、と言われそうです。ヨーロッパ、アメリカでは一人の「人間」の意見をものすごく尊重します。「社会の懐の深さ」が大国間でもかなりの差があるように思われます。
プラごみ対策にようやく腰を上げた日本ですが、今まではプラスチックごみは、最後の処理を中国に持ち込むことで「環境に優しい」という感覚になっていました。しかし、その中国が資源ごみ受け入れを禁止したことで、行き場を失ったプラスチックごみは日本国内にあふれかえっている状況です。日本はコンビニ店舗数が軒並み増えています。1人の人がランチを買った時のプラスチックごみは袋一杯分になります。日本こそは、便利さを求めるのではなく、一人一人が「ゴミ問題意識」をしっかりと持っていかないとならないと思います。リサイクルはあたり前で、それよりも「節ゴミ」こそが最も重要だと考えます。
最近日本各地では異常な暑さになりますが、「地球温暖化」のことはほとんど話題にもなりません。選挙中でも「地球温暖化」のことを言う政治家はとても少ないです。一つの地球という「ホーム」で皆が一緒に暮らしています。「無関心」だけはやめてほしいです。せめて自分だけでも「節電、節ゴミはやっていこう!」と思ってほしいです。
16才のトゥーンベリさんはこう言っています;
「解決策はとても単純。温室効果ガスの排出をやめること。地球の気温上昇を1.5度未満に抑えるか、抑えないか、グレーの部分はありません」
※温室効果ガス・・・石油などの消費量で増大するガス。日本は、中国、アメリカ、インド、ロシアに次いで「世界5番目」の排出量。
地球温暖化の進行はまったく止まっていません。各国の今の温室効果ガスの削減目標が達成されても、産業革命前からの気温上昇は3度になる可能性は高いです。にもかかわらず、削減目標を引き上げる議論は進んでいません。
排出量、日本は世界で5番目ですが、一人当たりの排出量は世界で4番目です。
中国(人口:13.5億人)・・・一人当たり排出量:6.8トン
アメリカ(人口:3.1億人)・・・一人当たり排出量:14.9トン
インド(人口:12.2億人)・・・一人当たり排出量:1.6トン
ロシア(人口:1.4億人)・・・一人当たり排出量:10.0トン
日本(人口:1.3億人)・・・一人当たり排出量:9.0トン
韓国(人口:0.5億人)・・・一人当たり排出量:11.5トン
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